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世界大学ランキング、日本勢は「東大・京大」含む63%が順位落とす...米英独とともに「ワースト4」に
マサチューセッツ工科大学 Yousif Al Saif/Shutterstock
<クアクアレリ・シモンズ(QS)が発表した世界大学ランキング2025年版からは、先進国の衰退ぶりと中国の躍進が一層鮮明に>
[ロンドン発]英国の大学評価機関、クアクアレリ・シモンズ(QS)が6月4日、1500校以上の世界大学ランキング2025年版を発表した。昨年より順位を落とした大学が米国67%、日本63%、英国58%、ドイツ54%とワースト4を占め、先進国の衰退ぶりが一層鮮明になってきた。
トップ10校は以下の通り。
(1)マサチューセッツ工科大学(米国、昨年同)
(2)インペリアル・カレッジ・ロンドン(英国、昨年6位)
(3)オックスフォード大学(英国、昨年同)
(4)ハーバード大学(米国、昨年同)
(5)ケンブリッジ大学(英国、昨年2位)
(6)スタンフォード大学(米国、昨年5位)
(7)スイス連邦工科大学チューリッヒ校(スイス、昨年同)
(8)シンガポール国立大学(シンガポール、昨年同)
(9)ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(英国、昨年同)
(10)カリフォルニア工科大学(米国、昨年15位)
日本勢はトップ100校に東京大学32位(昨年28位)、京都大学50位(昨年46位)、東京工業大学84位(昨年91位)、大阪大学86位(昨年80位)の4校が入った。教員と学生の国際化度は東京大学がそれぞれ10.1、29.7、京都大学が15.9、19と進んでいない。
シンガポール国立大学の国際化度は極めて高い
これに対してアジア勢で唯一トップ10校入りを果たしたシンガポール国立大学は教員の国際化度は100、学生の国際化度は88.9と極めて高い。13年連続で首位を守ったマサチューセッツ工科大学でも教員の国際化度は99.3、学生の国際化度は86.8だ。
世界大学ランキングは留学生が大学・大学院を選ぶ際の目安になっている。トップ校を卒業すれば世界的に評価が高まり、就職に有利に働く。日本では2022年から出生数が80万人を割っており、今後ますます少子化が加速し、大学の大倒産時代が懸念される。
日本の文部科学省も大学も留学生を増やしたいなら国際化は避けては通れない。しかし職を失うのを恐れる日本人教員の抵抗で国際化が進まないのが現実だ。大学部門の研究開発費は20年時点で2.1兆円。米国8.2兆円、中国4.6兆円。ドイツの2.6兆円にも及ばない。
日本の大学はこのままでは間違いなく先細りしていく。