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「上級国民」が地位とお金を使って未成年者を弄ぶ...BBC大物司会者「性スキャンダル」の陰惨な中身
未成年者性的スキャンダルで告発されたBBC司会者ヒュー・エドワーズ氏(2020年1月) Chris Jackson/Pool via REUTERS/File Photo
<看板キャスターに狙われた子どもの母親が語ったショッキングな疑惑の中身。これが事実ならBBCには大きなダメージとなる>
「テレビで彼を視ると気分が悪くなる。うちの子の人生を壊した英BBC放送の司会者を糾弾する。子どもの純真さを奪い、死に追いやるかもしれないコカインの購入資金を渡し続けた」。性的な写真の見返りに17歳からの3年間にわたり自分の子どもに計3万5000ポンド(約629万円)以上を渡した――と母親からBBCの看板キャスターが告発された。
7月7日、英大衆紙サンに匿名で報じられた未成年者性的スキャンダルは12日、BBC司会者ヒュー・エドワーズ氏(61)の妻が「夫は6日に自分に対する疑惑があることを初めて聞かされた。夫は深刻な精神衛生上の問題を抱えている。重度のうつ病で現在、入院治療を受けている。回復すれば記事に反論するつもりだ」と実名で主張したため、急展開する。
1984年にBBCに入局したエドワーズ氏は「10時のニュース」を担当し、昨年9月にはエリザベス女王の崩御を伝えた英国で最も名の知れた看板キャスターだ。どんな状況でも自信に満ちた冷静なパフォーマンスを見せるエドワーズ氏の評価は局内外で高く、ウィリアム皇太子とキャサリン妃の結婚式、チャールズ国王の戴冠式など、幾多の王室行事を担当した。
このニュースを聞き、筆者はびっくり仰天した。エドワーズ氏はまさに「英国公共放送の顔」で、スキャンダルが事実と確認された場合、BBCの信用が地に落ちるのは必至だ。受信料制度を維持できなくなるかもしれない。支配層が地位とお金を使って立場の弱い未成年者の性を弄ぶという陰湿な図式がまたも繰り返されたのかとの思いがよぎる。
「幸せな若者から幽霊のようなコカイン中毒者に」
BBCは今年3月、「ジャニーズ王国」の創設者ジャニー喜多川(2019年、87歳で死去)の児童性的虐待を取り上げたTVドキュメンタリー「J-POPの捕食者 秘められたスキャンダル」を放送し、ジャニーズ事務所のタレント抜きでは番組を制作できないNHKや民放だけでなく、「見ざる聞かざる言わざる」を続けてきた日本の新聞・雑誌を批判したばかり。
それだけにエドワーズ氏の疑惑に対し、BBCは襟を正す必要がある。サン紙によると、母親は、子どもがエドワーズ氏から受け取ったお金でコカインを購入し続けていることに気づき、5月19日、BBCに「もう、うちの子にお金を与えないようエドワーズ氏に止めさせてほしい」と苦情を申し立てた。