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プーチンに自国を売り渡し、「戦争の共犯者」に成り下がった「欧州最後の独裁者」
地下に広がる若者たちのオルタナティブメディア
ベラルーシの市民・人権団体、メディアは徹底的に弾圧された。政権を批判するメディアはすべて閉鎖された。ロシア軍がウクライナに侵攻したどさくさに紛れてルカシェンコ氏は大統領権限を強化し、ロシアの核兵器で再武装できる憲法改正の国民投票を行い、80%以上の賛成で承認された(ロシアのタス通信)。
しかしスベトラーナさんは「国際コミュニティーのおかげでオルタナティブメディアは海外に拠点を移し、ネットワークを復活させることができた。今や民主主義を信じるベラルーシの全市民がジャーナリストだ」と強調した。ベラルーシの民主運動には欧州議会から人権を守る人々の活動を支援する「サハロフ賞」が贈られている。
新聞やテレビ、ラジオといった伝統的なメディアではなく、テクノロジーの扱いに慣れた若者たちは当局の統制を逃れるVPN(バーチャル・プライベート・ネットワーク)を使ってインスタグラムやユーチューブに「大本営発表」ではない真実を投稿する。こうしたオルタナティブメディアの草の根ネットワークはロシアにも広がっているという。
「私が大統領選に立候補した時、平和的な革命を目指したと非難されることがある。どうしてルカシェンコの転覆を目指さなかった、甘過ぎると糾弾される。しかし私たちは法の支配を信じていた。団結の力を信じていた。強い決意が私たちを助けてくれると考えていた。みんな暴力を経験したことがない普通の市民だった」
「ウクライナでは政権も市民も同じ側に立ちプーチンと戦っている。ベラルーシは政権と市民が別の方向を見ている。しかしベラルーシの市民はまだ銃を取る必要はないと信じる。平和的な手段で祖国を民主化できると信じている。これから何が起きるのかは誰にも分からない。ベラルーシの未来はウクライナにかかっている」とスベトラーナさんは語る。