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狙え!65兆円市場 100万人を超えた外国人労働者が日本に招き寄せたロンドンの国際送金フィンテック
「お金のワッツアップ」と呼ばれるワールドレミット WorldRemit
世界最大のフィンテック(金融とテクノロジーの融合)見本市「マネー20/20 ヨーロッパ」が6月26日から28日の3日間、コペンハーゲンで開かれ、世界70カ国の1500社、最高経営責任者(CEO)500人を含む3725人が参加した。シンガポールでも来年3月に開かれるが、アジア大会での注目スピーカーはオンライン国際送金のトップ企業「ワールドレミット」の創業者イスマイル・アハメドだ。
ワールドレミットCEOのイスマイル・アハメド WorldRemit
メッセージを送る感覚で送金
ロンドンに本社を置くワールドレミットは、スマートフォン(多機能携帯電話)でインスタントメッセージを送るのと同じ要領で簡単に送金できることから「お金のワッツアップ(欧米で人気のメッセンジャーサービス)」として口コミで広がり、途上国や新興国を中心に世界中で急成長している。毎月58万件以上の国際送金を手掛ける。
グーグルのモバイルウォレット「アンドロイド・ペイ」でも使えるようになり、1億1200万人の利用者に安全かつ確実に送金できるという。日本でも資金移動業者として登録し、今年3月からサービスを開始したばかり。出稼ぎ移民を支援する目的でワールドレミットを起業したアフリカ・ソマリランド出身のアハメドは「日本とアジア太平洋はわが社にとって世界的な成長戦略の重要な地域だ」と意欲を見せる。
厚生労働省によると、昨年10月末現在、日本で働く外国人は108万3769人となり、初めて100万人を突破。前年同期比で17万5873人(19.4%)も増加し、4年連続で過去最高を更新した。国別では、中国が最も多く34万4658人(全体の31.8%)、次いでベトナム17万2018人(15.9%)、フィリピン12万7518人(11.8%)の順だった。
日本で働く外国人労働者はワールドレミットを利用すれば、パソコン、タブレット、スマホを使ってインスタントメッセージを家族や兄弟に送るように低額手数料で140カ国以上に送金できる。お金を受け取る方法は現金、銀行振込、モバイルマネー、通話料金の追加など送金先の国で普及しているサービスの形態に合わせて選べる仕組みだ。