日本企業の役員報酬は本当に安いのか?

Issei Kato-REUTERS
<国際的に見て「安い」と言われていた日本企業の役員報酬が、このところ高額化している。これで「標準的」になったのか? しかし、カルロス・ゴーン氏をその象徴とする捉え方も適切ではないし、役員報酬が何に対して支払われるのかを考えれば、今の高額報酬は決して容認できるものではない> (写真は武田薬品工業のクリストフ・ウェバー社長。報酬は9億500万円)
上場企業の株主総会が一段落したことから、役員報酬に関する話題が盛り上がりを見せている。日本企業の役員報酬は国際的に見て安いといわれており、最近ではこの差を埋めるように報酬額がうなぎ登りに上昇してきた。日本企業の役員報酬が安かったのは事実だが、このところの高額報酬化は、グローバル基準に照らした場合、逆に容認できないという側面もある。役員報酬はどの程度が妥当なのかについて整理してみたい。
1億円以上の役員報酬をもらった役員は414人
東京商工リサーチの調べによると、2016年3月期決算において1億円以上の役員報酬をもらった役員は211社、414人だった。2012年は295人、2013年は301人、2014年は361人、2015年は411人だったので、高額報酬を得る役員の数は順調に増えているといってよいだろう。
一方、従業員の待遇はまったくといってよいほど向上していない。資本金10億円以上の企業における従業員の平均年収は2006年には600万円もあったが、2014年は560万円まで下がっている。1億円以上の報酬をもらった上場企業の役員数とまったく同じ条件で比較できる統計ではないが、俯瞰的に見て従業員の待遇が悪化し、役員の待遇が向上しているのは間違いない。
【参考記事】パナマ文書問題、日本の資産家は本当に税金逃れをしているのか?
役員報酬の妥当性を評価するためには、役員報酬が何に対して支払われるものなのかについて理解する必要がある。日本では会社は従業員のモノという意識が強く、役員も従業員からの持ち上がりで昇進するケースが多い。役員本人も従業員の延長線上で物事を考えがちである。だが従業員の給与と役員報酬は本質的にはまったく異なるものである。
役員報酬は企業の所有者である株主から会社の経営を委託されたことに対する報酬である。何時間働いたのでいくら、という類いのものではない。したがって役員報酬がいくらであれば妥当なのかという問題は、究極的には株主が納得するかどうかにかかっている。
ただ一般的に株主は、企業価値の増大か配当の増額を望んでいるので、株主が納得するということはすなわち、業績が上がっているということ。会社が出した業績に対して役員報酬が発生していると考えて差し支えないだろう。
トランプは関税発動とインフレ退治のどちらを優先? ついに見えてきた「トランプ経済」の中身 2025.04.03
日本維新の会、「社会保険料の引き下げ」「医療費削減」主張...背後にある「思惑」とは? 2025.03.12
「コメが消えた」の大間違い...「買い占め」ではない、コメ不足の本当の原因とは? 2025.03.05
石破首相・トランプ大統領の首脳会談が「大成功」と言えるワケ...日本企業の「利益」とは? 2025.02.20
-
会計 外資系企業のアウトソーシング事業の会計スタッフ・シニア/リモートワーク実施/土日祝休/残業少
アークアウトソーシング株式会社
- 東京都
- 年収420万円~700万円
- 正社員
-
総務スタッフ/年間休日120日/女性スタッフが多く活躍中/外資系企業特化型の会計事務所
アークアウトソーシング株式会社
- 東京都
- 年収364万円~517万円
- 正社員
-
東京都港区/外資系企業での一般事務・庶務業務
日本アスペクトコア株式会社
- 東京都
- 月給22万700円~
- 正社員
-
税務 外資系企業のアウトソーシング事業の税務スタッフ・シニア/リモートワーク実施/土日祝休/残業少
アークアウトソーシング株式会社
- 東京都
- 年収490万円~770万円
- 正社員