【2+2】米中対立から距離を置く韓国、のめり込む日本
そしてこの様な韓国の在り方は、米中対立の中で具体的な役割を積極的に引き受け、飽くまでアメリカとの関係の中で国際社会における立ち位置を確保しようとする日本とは大きく違っている。アメリカが大きく揺れ動く中、新たに確保した「待つ」というカードを封印し、その時々の要求に積極的に答え協力するのか、それとも、「待つ」というカードを積極的に行使して、その揺れ動く様を可能な限り距離を置いて暫く見守るのか。日韓両国の選択は大きく分かれていくのかもしれない。
国際社会が不安定さを増す中で、米韓関係もまた大きな変化の中にある。アメリカはその計算通り「大きくなった韓国」を対中包囲網に取り込むことができるのか。「トランプ政権の負の遺産」をも前にして、バイデン政権の手腕が問われることになりそうだ。
「竜頭蛇尾」な戒厳令と、罪を免れたいユン大統領のジレンマ 2025.02.19
韓国の与党も野党も「法の支配」と民主主義を軽視している 2025.01.15
注目は、韓国ドラマばりのエリート・韓東勲が復活できるか──戒厳令後の韓国 2024.12.27
韓国大統領の暴走を止めたのは、「エリート」たちの矜持だった 2024.12.10
韓国・尹錫悦大統領に迫る静かなる危機と、それを裏付ける「レームダック指数」とは 2024.11.13
「ハト派の石破新首相」という韓国の大いなる幻想 2024.10.16
全斗煥クーデターを描いた『ソウルの春』ヒットと、独裁が「歴史」になった韓国の変化 2024.09.10