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『悪魔の詩』著者の命を執拗に狙う「神の勅令」を、イスラム教徒はどう考えているのか
一方、サウジアラビアを拠点とするムスリム世界連盟の事務局長にして自身もイスラム法学者であるムハンマド・イーサ師はこの襲撃を「イスラム教が認めない犯罪」と非難した。イスラム法学者が皆ホメイニ師のファトワに賛同しているわけではない。
マタルが無罪を主張しているのは、彼にとってイスラム法が唯一の法であることの証しだ。ホメイニ師はファトワで、『悪魔の詩』関係者殺害を目的とした者はたとえ殺されたとしても殉教者になる、とも述べている。殉教者は楽園で永遠に生き続けるというのがイスラム教の信条だ。
日本でも91年、『悪魔の詩』の日本語訳を上梓した筑波大学の五十嵐一助教授が殺害された。五十嵐氏は著書『イスラーム・ラディカリズム:私はなぜ「悪魔の詩」を訳したか』(法蔵館、90年)で、ラディカルだからこそ「私はイスラームに惹かれる」と述べ、ホメイニ師のファトワも一見すると暴力的だがそれは「表面波」にすぎず、背後には「知恵」があるのだと「高く評価」していた。
『悪魔の詩』については、「一イスラーム研究者として」イスラム教に対する「冒瀆の書ではないと判断した」と述べている。
五十嵐氏殺害事件の真相は今も明らかになっていない。

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