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「偽情報・誤情報」研究が直面する5つの課題
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Wright Studio -shutterstock-
<最近、メディアで「偽・誤情報」という言葉や影響工作、認知戦という言葉をよく目にするようになった。しかし、偽・誤情報に関する調査研究や対策が、役に立つ、と言い切れる専門家はいるのだろうか?>
盛り上がる政府と、懸念する専門家
防衛三文書でこの分野の重要性が指摘され、各省庁などで組織整備と予算確保が進んだ結果のようだ。その一方で、盛り上がる政府と、懸念する専門家という奇妙な構図が目に入るようになってきた。もちろん、多くの専門家は「偽・誤情報は民主主義の脅威」とする政府の姿勢に賛同している。
少なくとも反対せず依頼があれば引き受けている。さらにこの分野をてがけていなかった専門家や企業が付け焼き刃で政府予算目当てに参入してきている。
非常に印象的なことがあった。ある省庁の方が参加する非公式の勉強会に参加した時のことだ。偽・誤情報に関するさまざまな分野の専門家が集まっていた。
省庁の方が実施予定の施策について説明した後、「怒ったりしませんので、なんでも質問してください」とおっしゃったので、蛮勇をふるって質問した。
「なぜ、効果が検証されていない対策を行うんでしょう?」
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