イスタンブール市長の学位、母校が抹消 大統領選出馬不可能に

トルコのイスタンブール大学は18日、エルドアン大統領の最大の政敵であるイマモール・イスタンブール市長の学位を不正行為を理由に抹消したと発表した。写真はイマモール市長。2024年4月にイスタンブールで撮影(2025年 ロイター/Dilara Senkaya)
[イスタンブール 18日 ロイター] - トルコのイスタンブール大学は18日、エルドアン大統領の最大の政敵であるイマモール・イスタンブール市長の学位を不正行為を理由に抹消したと発表した。野党・共和人民党(CHP)が同氏を次期大統領選候補に選ぶ数日前のタイミングで、同党に痛手となった。
トルコでは大学の学位がなければ大統領選に立候補できない。イマモール氏は「この違法な決定を法廷闘争に持ち込む」と述べたが、司法に対する政治的圧力があり「公正な判決が出るとは思えない」とも指摘した。
エルドアン政権は裁判所への政治的圧力を否定し、司法は独立していると主張している。
大学によると、イマモール氏を含む28人の卒業証書と学位は高等教育委員会の規則に関する「明白な過失」のため撤回され「無効」となったという。
当局はここ数週間、イマモール氏の大学卒業証書に関連する公文書偽造疑惑を捜査しているが、司法を利用して反対派抑制を図る政府の新たな動きとの見方もある。