金現物が最高値更新、中東情勢や景気不透明感で FOMC注視

金現物が19日の取引で過去最高値を更新した。中東情勢の緊迫化や貿易を巡る不透明感から金の投資妙味が高まっている。写真は金のジュエリー工房。エジプトのカイロで2024年に撮影(2025年 ロイター/Amr Abdallah Dalsh)
Anjana Anil
[19日 ロイター] - 金現物が19日の取引で過去最高値を更新した。中東情勢の緊迫化や貿易を巡る不透明感から金の投資妙味が高まっているほか、米連邦準備理事会(FRB)が19日まで開く連邦公開市場委員会(FOMC)に注目が集まっている。
金のスポット価格は1オンス=3038.90ドルを付け、最高値を更新した。0415GMT(日本時間午後1時15分)時点では3035.12ドル。
米国の金先物は0.1%高の3042.20ドル。
KCMトレードのチーフ市場アナリスト、ティム・ウォータラー氏は「市場は関税に絡む経済の不確実性にうまく対応できる資産として金を捉えている」とし、現在の不安定な取引環境において、不確実性に対するヘッジとしての金の強みが生かされていると述べた。
また「関税が経済に及ぼす影響を巡る不透明感の高まりを受けてFOMCがハト派的なトーンを打ち出せば、金価格にさらに追い風となり、3050ドル突破への青信号となる可能性もある」と語った。