再送トランプ氏、ケネディ元大統領暗殺関連文書を公開

3月18日、トランプ米大統領は、1963年のケネディ元大統領暗殺に関する文書を公開した。ボストンで撮影(2025年 ロイター/Brian Snyder)
(文中の表記を修正して再送しました)
Steve Holland Julia Harte
[ワシントン 18日 ロイター] - トランプ米大統領は18日、1963年のケネディ元大統領暗殺に関する文書を公開した。テキサス州で起きた衝撃的な事件について透明性を高めるという選挙公約を果たす。
トランプ氏は記者団に対し、公開される文書は約8万ページに上るとし、「大量の資料だ。あなた方が自身で判断することになる」と述べた。
国立公文書館のウェブサイトには文書の電子コピーが大量に掲載され始めた。
「機密」と書かれたメモのPDFも含まれており、これは事件の調査委員会が1964年に、ソ連の女性と米国人男性の結婚について国務省と中央情報局(CIA)が提供した資料の矛盾を巡り、CIAの職員に聞き取りを行った際のものだった。
これらの文書は、犯人とされる元海兵隊員リー・ハービー・オズワルドがケネディ氏を暗殺するために1962年にソ連から出国したなどとする、さまざまな陰謀説に言及している。
オズワルドとソ連のつながりを重要視していない文書もある。
また、1991年11月の文書は、旧ソ連の国家保安委員会(KGB)当局者とモスクワでオズワルドについて話したとする米国人教授の報告に言及。この報告によると、KGB当局者はオズワルドがKGBの諜報員ではなかったという確信を示したという。
トランプ氏は1月の大統領就任直後に文書公開に関する大統領令に署名。関連文書を改めて精査した連邦捜査局(FBI)は、事件に関する数千件の新たな文書を発見していた。
ロイターが入手した17日夜の電子メールによると、トランプ氏の命令に従うため、米司法省は国家安全保障に関する機密事項を扱う同省の弁護士に暗殺事件に関する記録の緊急調査を命じた。
ケネディ氏暗殺を巡っては、米政府の調査委員会がオズワルドの単独犯行との結論を下した。だが、各種世論調査によると、多くの米国民は陰謀があったと信じている。
専門家は、ケネディ氏がテキサス州ダラスでのパレード中にオズワルドに狙撃されたという根本的な事実が新たな大量の情報によって変わることはないと指摘する。
トランプ氏はケネディ氏の弟のロバート・ケネディ元上院議員や、米公民権運動の黒人指導者マーティン・ルーサー・キング牧師の暗殺に関する機密文書も公開すると表明している。