原油価格、中国需要懸念と世界経済が圧迫へ ビトルCEO

3月10日、石油商社ビトルのラッセル・ハーディ最高経営責任者(CEO=写真右)は中国や世界の軟調な経済成長が需要を圧迫し、原油価格が過去3─4年よりも低いレンジで推移するとの見通しを示した。2024年9月撮影(2025年 ロイター/Callaghan O'Hare)
Georgina McCartney
[ヒューストン 10日 ロイター] - 石油商社ビトルのラッセル・ハーディ最高経営責任者(CEO)は10日、中国や世界の軟調な経済成長が需要を圧迫し、原油価格が過去3─4年よりも低いレンジで推移するとの見通しを示した。
ヒューストンで開かれているエネルギー業界の国際会議「CERAWeek(セラウィーク)」で、「ここ2、3カ月にわたり、中国の需要懸念や世界の国内総生産(GDP)が原油価格をやや脅かしている」と述べた。
「弱気の原油価格が非常に長期間続くとは思わないが、過去3─4年よりもやや低いレンジになるだろう」とし、1バレル=60ドルから80ドルの間で変動する可能性が高いとの見方を示した。
世界の石油需要は2030年代初頭まで増加し、その後は電気自動車(EV)の普及などにより減少すると予想した。ただ、40年代には現在とほぼ同水準の石油需要が見込まれるとした。