トランプ第2期政権は支離滅裂で同盟国に無礼で中国のほうがましに見えてくる── 元豪首相が激辛批判
Donald Trump Attacks 'Weak and Ineffective' Former Australian PM Over China

オーストラリア首相として第一期のトランプ大統領と記者会見に臨んだターンブル(2018年2月、ホワイトハウス) REUTERS/Kevin Lamarque
<「トランプは歴代のアメリカ大統領とはまったく異なる大統領で、アメリカも異なる国だ」と、ターンブル元オーストラリア首相は警告する>
ドナルド・トランプ米大統領が、オーストラリアのマルコム・ターンブル元首相を悪しざまに罵った。きっかけは、「2期目のトランプ政権は中国を利するだろう」と示唆するターンブルの発言だった。
トランプは自らのSNSトゥルース・ソーシャルへの3月9日付の投稿で、ターンブルは中国のことをまったく「理解」していない「弱く無能なリーダー」だとこきおろした。
オーストラリア周辺の海域ではこの数週間、中国の軍艦が周回航行しているのが確認されたほか、ニュージーランド沖でも実弾演習を行っている。広大な太平洋をめぐる米中の覇権争いの一環で、中国海軍が南太平洋で示威行動を行っているのだ。
ターンブルは2015年から2018年までオーストラリアの首相を務め、一部は1期目のトランプの任期と重なっていた。
ターンブルは、シドニーで行われたブルームバーグテレビジョンのインタビューで、2期目のトランプ政権は、中国の習近平国家主席にとって「有利」に働くだろうと示唆し、なぜならトランプが指導者として支離滅裂だからだ、と語った。
さらに、一部の国はトランプ政権のアメリカを信頼できないパートナーとみなし、今後4年の間に、中国のほうがパートナーとして「より魅力的な」選択肢だと考えるようになる可能性があると述べた。