原油先物は続落、米関税の影響への懸念や増産方針で

アジア時間の原油先物は2日続落。米国のカナダ・メキシコ・中国に対する輸入関税が世界経済や燃料需要に与える影響への懸念や、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の増産方針が重しとなっている。2024年9月、カナダのサスカチュワン州の原油施設で撮影(2025年 ロイター/Todd Korol)
Nicole Jao
[11日 ロイター] - アジア時間の原油先物は2日続落。米国のカナダ・メキシコ・中国に対する輸入関税が世界経済や燃料需要に与える影響への懸念や、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の増産方針が重しとなっている。
0016GMT(日本時間午前9時16分)時点で、北海ブレント原油先物は0.29ドル(0.42%)安の1バレル=68.99ドル、米WTI原油先物は0.36ドル(0.55%)安の65.67ドル。
トランプ米大統領は9日に放送されたFOXニュースの番組のインタビューで、関税政策によって米国が景気後退に陥るかどうか直接的な言及を避けた。
年内の景気後退入りを想定しているかと聞かれたトランプ氏は「われわれは非常に大きなことを実行しているので、一定の経過期間が存在する。少し時間はかかるが、われわれにとって必ず素晴らしい事態になると思う」とだけ語った。
オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)のシニアストラテジスト、ダニエル・ハインズ氏は「トランプ氏の発言で(原油)売りが急増し、投資家は需要の伸び鈍化リスクを織り込み始めた」と指摘した。