ブラジル昨年のGDP3.4%増、3年ぶりの大幅成長

3月7日、ブラジル地理統計院(IBGE)が発表した2024年の国内総生産(GDP)は前年比3.4%増え、新型コロナウイルス禍による落ち込みの反動で4.8%伸びた2021年以来、3年ぶりの大幅な伸びとなった。写真はブラジルのサンパウロにあるスーパーマーケットで昨年11月撮影(2025 ロイター/Amanda Perobelli)
Marcela Ayres
[ブラジリア 7日 ロイター] - ブラジル地理統計院(IBGE)が7日発表した2024年の国内総生産(GDP)は前年比3.4%増え、新型コロナウイルス禍による落ち込みの反動で4.8%伸びた2021年以来、3年ぶりの大幅な伸びとなった。
24年は政府が可処分所得の拡大を図る中、GDPは投資と家計消費の力強い伸びに支えられて伸び率は市場予想を上回った。
一方、24年第4・四半期のGDPは前期比0.2%増にとどまり、伸び率はロイター調査の中央値(0.5%)に届かなかった。前年同期比の伸び率は3.6%と、市場予想の4.1%を下回った。
キャピタル・エコノミクスの新興国市場担当副チーフエコノミスト、ジェイソン・トゥベイ氏は、GDP統計によってブラジルの「近年の高成長局面が終了した」ことが確認されたと述べた。
トゥベイ氏は25年のGDP成長率見通しを従来の2.3%から1.8%に下方修正するとともに、中銀は今月に100ベーシスポイント(bp)利上げして金融引き締め局面を終えるとの見方を示した。
24年第4・四半期のGDP統計をセクター別にみると、サービス部門は前期比0.1%増にとどまり、伸び率は第3・四半期の0.7%から大きく縮小。工業部門は0.3%増、農業部門は2.3%減った。
24年のGDPのけん引役となった家計消費は、第4・四半期には前期より1%減少した。