ドゥテルテ前比大統領、国際刑事裁が逮捕状発布なら応じると発言

3月10日、 香港を訪れているフィリピンのドゥテルテ前大統領(写真)は、数千人を殺害した長年にわたる自身の「麻薬戦争」を巡って国際刑事裁判所(ICC)が逮捕状を発布するとの報道が出る中、逮捕に応じる用意があると述べた。マニラ近郊で2月撮影(2025年 ロイター/Eloisa Lopez)
Joyce Zhou Karen Lema
[香港/マニラ 10日 ロイター] - 香港を訪れているフィリピンのドゥテルテ前大統領は、数千人を殺害した長年にわたる自身の「麻薬戦争」を巡って国際刑事裁判所(ICC)が逮捕状を発布するとの報道が出る中、逮捕に応じる用意があると述べた。
比大統領府は10日、国際刑事警察機構(インターポール)から公式連絡をまだ受けていないが、ドゥテルテ氏が引き渡される可能性はあると表明した。
ICCに加盟していない中国が統治する香港にドゥテルテ氏がどの程度の期間滞在するかは今のところ不明。同氏は中間選挙に向け数千人のフィリピン人労働者が参加した政治集会で演説するために香港を訪れた。
ドゥテルテ氏は長女のサラ・ドゥテルテ副大統領と共に姿を見せ、「仮に(逮捕状が)本当だとして、なぜ私はそんなことをしたのか?自分のため?家族のため?(いや、)あなた方、あなた方の子ども、そしてわれわれの国家のためだ」と語り、麻薬撲滅キャンペーンを正当化。「これが本当に私の運命なら、私はそれを受け入れる。逮捕されてもいいし、投獄されてもいい」と述べた。
ドゥテルテ氏が滞在するホテルの周辺には、香港警察で要人警護を担当するエリート部隊が配置されている。
中国外務省香港事務所の報道官は、訪問は承知しており、集会は「香港の法律に従って事前に申請されていた」とし「ドゥテルテ氏とサラ氏の香港訪問は私的な休暇であると認識している」と述べた。