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マクロ経済運営、景気回復が後戻りするリスクに注意を=諮問会議で民間議員

2025年03月10日(月)19時10分

 3月10日、 政府が開いた経済財政諮問会議で民間議員らは、成長型経済への移行を進める好機を迎えている中、物価高や急激な金利上昇などによる景気後退リスクに注意を払いながらマクロ経済運営を進めるべきだと提言した。都内で昨年1月撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

Kentaro Sugiyama

[東京 10日 ロイター] - 政府が10日に開いた経済財政諮問会議で民間議員らは、成長型経済への移行を進める好機を迎えている中、物価高や急激な金利上昇などによる景気後退リスクに注意を払いながらマクロ経済運営を進めるべきだと提言した。

1月の全国消費者物価指数(総合)は前年同月比4.0%増の高い伸びとなり、足元の長期金利は約16年ぶりの高水準まで上昇している。民間議員は提出資料で、食料品の価格高騰などが消費を下押しするリスクや、金利が今後急激に上昇した場合の企業・家計の投資マインド悪化リスクに十分注意すべきだと指摘した。

国債利払い費の増加などが財政に及ぼす影響にも注意が必要だとも強調。「政府は来年度予算修正案に関わる安定的な財源確保に取り組むとともに、早期のプライマリーバランス黒字化実現を含む今後の財政健全化に向けた道筋を提示すべき」と意見した。

力強い賃上げの流れを定着させるためにも、中長期的に目指す経済の姿の全体像を分かりやすく提示すべきと指摘。政府の最低賃金引上げ目標について、目標到達までの道筋と生産性向上を含めた政策対応を明確化し、丁寧な議論を行いながら環境整備を進めていくべきだとした。

同時に行った賃金向上に関する特別セッションでは、東京大学大学院の渡辺努教授がプレゼンテーションした。

ロイター
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