米フォード、資金難のドイツ部門に最大47.6億ドル投入へ

米自動車大手フォード・モーターは10日、欧州での自動車事業復活を図るため、資金難に陥っているドイツ部門に最大44億ユーロ(47億6000万ドル)を投入すると発表した。ニューヨーク自動車ショーで昨年3月撮影。(2025年 ロイター/David Dee Delgado/File Photo)
[フランクフルト 10日 ロイター] - 米自動車大手フォード・モーターは10日、欧州での自動車事業復活を図るため、資金難に陥っているドイツ部門に最大44億ユーロ(47億6000万ドル)を投入すると発表した。
声明によると、ドイツ部門のフォード・ヴェルケは、欧州でのコスト削減と競争力強化を柱とする戦略的変革イニシアティブを継続するという。
フォードのジョン・ローラー副会長は「ドイツ事業の資本を増強することで、欧州事業の変革を支援し、新鮮な製品ポートフォリオで競争力を強化する」と説明。「欧州で持続可能なビジネスを構築するためには、ガバナンスを簡素化し、コストを削減し、効率化を推進し続けることも必要だ」とした。
ローラー氏はまた、欧州の政策立案者に対し、電気自動車(EV)の普及を促進し、排出量目標を消費者の需要に見合ったものにするための明確なアジェンダを打ち出すよう求めた。
欧州の自動車産業は、中国との厳しい競争にさらされる中、工場閉鎖や需要の減少に見舞われている。また、米国の関税引き上げにも備えている。