仏英、ゼレンスキー氏と再訪米を検討 「数日内」に和平案提示も

仏大統領報道官は5日、マクロン大統領(写真)がウクライナのゼレンスキー大統領とスターマー英首相と共に再度訪米することを検討していると明らかにした。写真は2月撮影(2025年 ロイター/Rodrigo Antunes)
Dominique Vidalon Elizabeth Pineau
[パリ 5日 ロイター] - フランスと英国は、再度の訪米を念頭に米国とウクライナの橋渡しを行い、できれば「数日以内」にウクライナ和平案を取りまとめて米に提示したい考え。複数の外交筋が明らかにした。
先週の米・ウクライナ首脳会談が物別れに終わって以降、マクロン仏大統領とスターマー英首相はそれぞれ、トランプ米大統領とウクライナのゼレンスキー大統領と数回の電話会談を行っている。
欧州の上級外交官の1人は「数週間ではなく数日でこの計画をまとめるよう検討している」と語った。
条件が整えば、ワシントンでの欧州諸国首脳とトランプ大統領の再会談につながる可能性があるが、現段階ではこれにゼレンスキー氏も参加するのか、それとも仏英首脳だけなのかは不明。
仏大統領報道官は5日、マクロン大統領がウクライナのゼレンスキー大統領とスターマー英首相と共に再度訪米することを検討していると明らかにした。
ただ、仏大統領府はその後、現時点でマクロン大統領の訪米計画はないと声明で発表した。
トランプ大統領がウクライナに対する軍事援助の凍結を表明する中、欧州連合(EU)は6日に臨時の首脳会議を開き、防衛強化やウクライナ情勢などについて協議。これに先立ち、マクロン氏は5日夜、仏国民向けにテレビ演説を実施する。
マクロン氏は「世界が大きな課題に直面するこの不確実な時期に、国民に向けて演説を行う」とXに投稿。テレビ演説で、トランプ政権による国際秩序の混乱に対する国民の不安を和らげようとするとみられる。