イタリア、24年成長率は0.7%と低迷 財政赤字比率は縮小

イタリア国家統計局(ISTAT)が3日発表したデータによると、2024年の同国の国内総生産(GDP)成長率は前年と同じ0.7%で、政府予想の1%に届かなかった。資料写真、2015年8月、ミラノのショッピングモール(2025年 ロイター/Flavio Lo Scalzo)
[ローマ 3日 ロイター] - イタリア国家統計局(ISTAT)が3日発表したデータによると、2024年の同国の国内総生産(GDP)成長率は前年と同じ0.7%で、政府予想の1%に届かなかった。一方で税収増により財政赤字は予想以上に縮小し、メローニ首相にとって好悪相半ばするデータとなった。
内需と外需の成長への寄与度はほぼ同じだった。輸出は前年比0.4%増加し、輸入は同0.7%減少した。
財務省の今年の成長率目標は1.2%だが、大半の民間エコノミストは3年連続で0.7%前後にとどまると予想している。
昨年は第3・四半期と第4・四半期に成長が停滞し、25年に向けた流れとして非常に弱かった。
一方、24年の財政赤字の対GDP比率は3.4%と、前年の7.2%から大幅に縮小し、政府目標の3.8%を優に下回った。前年は省エネのための住宅改築奨励策によって赤字が膨らんでいた。
債務返済費などを除く基礎的財政収支(プライマリーバランス)は対GDP比で0.4%の黒字となり、過去3年間の大幅赤字から転換した。
ただ公的債務の対GDP比率は135.3%と、前年の134.6%から拡大した。イタリアはユーロ圏の中でギリシャに次いで公的債務比率が高い。