25年度予算案が衆院委通過、維新が賛成 29年ぶり修正

3月4日、衆院予算委員会は午前、自民、公明両党が提出した2025年度修正予算案を賛成多数で可決した。写真は国会議事堂。都内で2021年5月撮影(2025 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
[東京 4日 ロイター] - 衆院予算委員会は4日午前、自民、公明両党が提出した2025年度修正予算案を賛成多数で可決した。午後に本会議で採決されたのち参院に送付される見通しだ。少数与党の石破茂政権は高校授業料無償化などを進めることで日本維新の会から賛成を取り付けた。 政府が策定した予算案が国会で修正されるのは29年ぶり。
予算案が自然成立する3月2日には間に合わなかったが、参院は与党が過半数を維持しており、予算案の年度内成立は確実な情勢だ。石破政権は昨年10月の衆院選大敗以来の最大の難関をクリアした格好で、今後の政権運営の焦点は夏の参院選となる。
修正予算案は自公と維新による教育無償化などの合意内容が盛り込まれた一方、年収103万円の壁見直しによる減税で税収が減るため、一般会計は当初より3400億円程度減額され総額約115兆2000億円となる
石破政権は予算案への賛成を取り付けるため、昨年11月以来維新や国民民主党と協議してきた。国民民主の提言した年収の壁引き上げを受け、与党は年収850万円以下の人を対象に、基礎控除を4段階で上乗せし、壁を160万円に引き上げる与党案を提示したが、国民は年収の壁を所得制限なしで178万円に引き上げる当初方針を堅持し、歳出増に慎重な自公との協議が決裂した。