中国、消費促進目的の金融政策ツール考案を 人民銀アドバイザー

3月4日、中国人民銀行(中央銀行)のアドバイザーは、掲載された中国証券報のインタビューで、人民銀は不動産市場と資本市場を支援する取り組みを強化すると同時に、消費を促進する新たな政策手段を考案すべきとの見解を示した。写真は、全国人民代表大会(全人代)開幕を前に、購入したばかりの中華まんを確認する人々。中国・上海で2月撮影(2025年 ロイター/Go Nakamura)
[北京 4日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)のアドバイザーは4日掲載された中国証券報のインタビューで、人民銀は不動産市場と資本市場を支援する取り組みを強化すると同時に、消費を促進する新たな政策手段を考案すべきとの見解を示した。
国政助言機関、中国人民政治協商のメンバーで人民銀アドバイザーの魏革軍氏は、金融機関に消費者融資拡大を促すことで「個人消費に関連する構造的な金融政策手段の確立を探る」べきだと述べた。
「政府の政策が消費を刺激し、消費が市場を動かし、市場が企業を導き、企業が投資を拡大するという好循環を生み出すことを目指すものだ」とした。
景気回復を持続させ、物価と金融の安定を確保するため、状況の変化に応じ、人民銀の「マクロプルーデンシャルおよび金融安定機能を拡充すべき」とも指摘した。
また、安価な住宅建設向けの資金拡大など、住宅市場を支援する政策手段を強化すべきとの考えを示した。
資本市場支援については、昨年導入した2つの政策手段から得られた経験に基づき拡充すべきとした。
人民銀は昨年9月、証券・ファンド・保険会社が株式を購入する資金を調達しやすくする、当初5000億元(687億ドル)規模のスワップ制度など2つの資本市場支援策を発表した。