イラン国会、経済財務相を罷免 通貨下落招いた政策運営を問題視
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3月2日、イラン国会は、経済運営に問題があったとして、ヘンマティ経済財務相(写真)を罷免した。テヘランで2021年6月撮影。提供:Majid Asgaripour/WANA (West Asia News Agency)(2025年 ロイター)
[ドバイ 2日 ロイター] - イラン国会は2日、経済運営に問題があったとして、ヘンマティ経済財務相を罷免した。不信任決議案を182対89の賛成多数で可決した。
通貨イランリアルは昨年8月時点で1ドル=59万5500リアルだったが、現在は92万7000リアルと大幅に下落している。
国営メディアによると、ヘンマティ氏に反対する国会議員らは、同氏が外国為替市場をコントロールできていないほか、医薬品、食料品、住宅といった基本的な商品の価格上昇を防げなかったと主張した。
同氏は米国の対イラン制裁を終わらせ、国際組織「金融活動作業部会(FATF)」のブラックリストからイランを外すことを優先していたという。
この政策方針には制裁の「無力化」に焦点を当てるべきだと考える国会議員が反対していた。
国営メディアによると、ヘンマティ氏の支持者らは、イランが依然として米国の制裁下にあり、経済財務相の更迭はさらなる不安定化を招くとして、罷免するには適切な時期ではないと訴えていた。