トランプ氏指名の検事正代行、汚職担当部署の上級幹部を降格に
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トランプ米大統領が指名した米首都ワシントン連邦地検のエド・マーティン検事正代行が2月28日、不正行為や公務員の汚職、公民権などを担当する部署の複数の上級幹部を、新任の検事が担当するような部署に降格したことが分かった。写真は司法省のロゴ。2021年5月、ワシントンで撮影(2025年 ロイター/Andrew Kelly)
[ワシントン 28日 ロイター] - トランプ米大統領が指名した米首都ワシントン連邦地検のエド・マーティン検事正代行が2月28日、不正行為や公務員の汚職、公民権などを担当する部署の複数の上級幹部を、新任の検事が担当するような部署に降格したことが分かった。関係者3人が証言したほか、ロイターが関連する電子メールの内容を確認した。
降格されたのは2021年の米議会襲撃事件で扇動共謀罪などに問われた極右団体オースキーパーズのメンバーを有罪に追い込んだ主任検察官などで、新規の案件や令状の申請などを担当する部署に回されたという。
マーティン氏は電子メールで、今回の異動は「一時的なものではない」と書いている。
関係者の1人は「部署の運営を支えていた人々が標的になっており、皆がひどいショックを受けている」状態で、職場は「混乱している」と述べた。
この部署は政府当局者が関与する、政治的に取り扱いの難しい案件の捜査や、警察よる不正の訴追を担当している。
マーティン氏は連邦地検ワシントン事務所検事のトップとして、トランプ政権が政策を推進する上で重要な役割を果たしており、政敵への報復に利用されると懸念する声もある。
マーティン氏の事務所はコメント要請に応じなかった。