ニュース速報
ワールド

旅客機が米軍ヘリと衝突、首都ワシントン近郊 死者多数のもよう

2025年01月30日(木)18時11分

 アメリカン航空のリージョナルジェット旅客機が29日夜、レーガン・ワシントン・ナショナル空港周辺で米軍のヘリコプター「ブラックホーク」と空中衝突した。当局者が明らかにした。写真は、レーガン・ワシントン・ナショナル空港付近。同日、ワシントンで撮影(2025年 ロイター/Carlos Barria)

David Shepardson

[ワシントン 29日 ロイター] - 米首都ワシントン近郊のレーガン・ナショナル空港近くで29日、アメリカン航空のリージョナルジェット旅客機が米軍のヘリコプター「ブラックホーク」と衝突し、空港付近のポトマック川に墜落した。多数の死者が出ているとみられる。

当局から正式な死者数の発表はない。しかし、カンザス州選出のロジャー・マーシャル上院議員は未明に同空港で記者会見し、「おそらく60人以上のカンザス州民を一度に失うのは非常につらい」と述べ、搭乗者全員が死亡したことを示唆した。

CBSニュースは警察関係者の話として、少なくとも18人の遺体が引き揚げられたと伝えた。関係者はロイターに、複数の遺体が川から引き揚げられたと話した。

米連邦航空局(FAA)によると、PSA航空のリージョナルジェット機「CRJ700」がレーガン空港に進入中にヘリと衝突した。FAAによると、PSAはカンザス州ウィチタを出発したアメリカン航空の5342便を運航していた。

アメリカン航空は旅客機に乗客60人、乗員4人が搭乗していたと明らかにした。当局者によると、ヘリには兵士3人が乗っていた。

米陸軍は声明で、衝突したのはバージニア州フォートベルボアを出発したUH60ヘリだと述べた。

国防総省は直ちに調査を開始すると発表した。国家運輸安全委員会(NTSB)はさらに情報を収集中としている。

一方、トランプ大統領はトゥルースソーシャルへの投稿で、事故の責任はヘリの乗組員と航空管制官にあるとの見方を示した。

「ヘリは旅客機に向かってしばらく直進していた。晴れた夜で、飛行機のライトも点灯していた。なぜヘリは上昇も下降も旋回もしなかったのか」と疑問を呈した。

「なぜ管制塔は旅客機を見たかどうか尋ねる代わりに、ヘリに何をすべきか伝えなかったのか。これは防げたはずの悲惨な状況だ」と記した。

航空管制塔とヘリとの無線通信によれば、ヘリの乗組員は旅客機が近くにいることを認識していたとみられる。

航空管制の録音記録には、衝突する直前のヘリとの交信が含まれていた。午後8時47分(日本時間30日午前10時47分)に航空管制官がヘリに旅客機が見えるか尋ね、旅客機の後ろを通過するよう指示した。その数秒後に別の航空機から管制に、墜落が起きたもようとの連絡があった。

空港近くのケネディ・センターのウェブカメラが撮影した映像には、ポトマック川上空で爆発が起こり、炎上した航空機が墜落する様子が映っていた。

<救助活動>

警察によると、ポトマック川で複数の機関が捜索・救助活動に当たっている。

ワシントン消防局のドネリー局長は記者会見で、少なくとも300人の救助隊員が「非常に複雑な」救助活動を続けていると述べた。

「現場は救助隊にとって非常に過酷な状況だ。寒く風の強い中で対応している」と説明した。

生存者の有無に関する質問に対し、「まだ分からない」と答えた。

レーガン空港は全便の発着を停止したと発表した。空港幹部は少なくとも30日午前11時まで空港は閉鎖されると述べた。

アメリカン航空のロバート・アイソム最高経営責任者(CEO)はビデオで、「われわれはNTSBの調査に協力しており、引き続きできる限りの情報を提供する」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米関税「予想上回る」、物価高と成長鈍化の恐れ 不確

ワールド

原油先物7%急落、約3年ぶり安値で清算 中国が報復

ビジネス

トランプ氏、TikTok米事業売却期限をさらに75

ビジネス

パウエルFRB議長、早期退任改めて否定 「任期全う
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ひとりで海にいた犬...首輪に書かれた「ひと言」に世界が感動
  • 2
    5万年以上も前の人類最古の「物語の絵」...何が描かれていた?
  • 3
    「最後の1杯」は何時までならOKか?...コーヒーと睡眠の「正しい関係」【最新研究】
  • 4
    テスラが陥った深刻な販売不振...積極プロモも空振り…
  • 5
    大使館にも門前払いされ、一時は物乞いに...ロシア軍…
  • 6
    【クイズ】日本の輸出品で2番目に多いものは何?
  • 7
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 8
    地球の自転で発電する方法が実証される──「究極のク…
  • 9
    アメリカで「最古の銃」発見...いったい誰が何のため…
  • 10
    4分の3が未知の「海の底」には何がある? NASAと仏…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    ひとりで海にいた犬...首輪に書かれた「ひと言」に世…
  • 5
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 6
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 7
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 8
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 9
    あまりにも似てる...『インディ・ジョーンズ』の舞台…
  • 10
    5万年以上も前の人類最古の「物語の絵」...何が描か…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 7
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 8
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 10
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中