ニュース速報
ワールド

中国の景気刺激策、改革と並行して行うべき=中銀元当局者

2024年10月31日(木)10時49分

 10月30日、中国人民銀行の元当局者である劉世進氏(写真)は、中国の景気刺激策にはコストがかかる可能性があり、持続可能な経済成長の達成には改革と並行して行う必要があるとの見方を示した。写真は2019年3月、北京で撮影(2024年 ロイター/Thomas Peter)

[北京 30日 ロイター] - 中国人民銀行の元当局者である劉世進氏は、中国の景気刺激策にはコストがかかる可能性があり、持続可能な経済成長の達成には改革と並行して行う必要があるとの見方を示した。

3億人の国内出稼ぎ労働者のための基本的な医療サービスの改善を優先させるべきだとも述べた。29日に行われたフォーラムでの同氏の発言を国内メディアが報じた。

ロイターは29日、中国が隠れた地方債務の問題に取り組み、遊休地を買い戻し、大規模な住宅在庫を減らす資金を提供するため、来週10兆元(1.4兆ドル)以上の新規債券発行を承認することを検討していると報じた。アナリストは、このような取り組みは、市場が切望しているような即効性のある成長促進策ではなく、経済の安定剤になると見込んでいる。

中国は、過去の景気刺激策による債務超過への対応に苦慮している。2008年から09年にかけて4兆元を投じた景気刺激策は中国経済を世界金融危機から救ったが、地方政府は山のような負債を抱えた。

国営メディアによると、劉氏は先月、中国は2年以内に超長期国債を発行し、少なくとも10兆元相当の景気刺激策を生み出すことができると述べた。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ氏は「プーチン氏止められる可能性」、ゼレン

ビジネス

中国人民銀、今年「適切な時期に」金利引き下げの公算

ビジネス

バイデン大統領、3日にも日鉄のUSスチール買収可否

ビジネス

中国、電池・重要鉱物関連技術のさらなる輸出規制を提
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ISSUES 2025
特集:ISSUES 2025
2024年12月31日/2025年1月 7日号(12/24発売)

トランプ2.0/中東&ウクライナ戦争/米経済/中国経済/AI......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    カヤックの下にうごめく「謎の影」...釣り人を恐怖に突き落とした「超危険生物」との大接近にネット震撼
  • 2
    早稲田の卒業生はなぜ母校が「難関校」になることを拒否したのか?...「アンチ東大」の思想と歴史
  • 3
    「これが育児のリアル」疲労困憊の新米ママが見せた赤ちゃんハプニングが話題に
  • 4
    イースター島で見つかった1億6500万年前の「タイムカ…
  • 5
    真の敵は中国──帝政ロシアの過ちに学ばない愚かさ
  • 6
    地下鉄で火をつけられた女性を、焼け死ぬまで「誰も…
  • 7
    青学大・原監督と予選落ち大学の選手たちが見せた奇跡…
  • 8
    中高年は、運動しないと「思考力」「ストレス耐性」…
  • 9
    「少数与党」でモヤモヤする日本政治だが、そのしな…
  • 10
    JO1やINIが所属するLAPONEの崔社長「日本の音楽の強…
  • 1
    地下鉄で火をつけられた女性を、焼け死ぬまで「誰も助けず携帯で撮影した」事件がえぐり出すNYの恥部
  • 2
    真の敵は中国──帝政ロシアの過ちに学ばない愚かさ
  • 3
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊」の基地で発生した大爆発を捉えた映像にSNSでは憶測も
  • 4
    ヨルダン皇太子一家の「グリーティングカード流出」…
  • 5
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリス…
  • 6
    JO1やINIが所属するLAPONEの崔社長「日本の音楽の強…
  • 7
    イースター島で見つかった1億6500万年前の「タイムカ…
  • 8
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 9
    カヤックの下にうごめく「謎の影」...釣り人を恐怖に…
  • 10
    流石にこれは「非常識」?...夜間フライト中に乗客が…
  • 1
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 2
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊」の基地で発生した大爆発を捉えた映像にSNSでは憶測も
  • 3
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 4
    ロシア兵「そそくさとシリア脱出」...ロシアのプレゼ…
  • 5
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 6
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 7
    半年で約486万人の旅人「遊女の数は1000人」にも達し…
  • 8
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリス…
  • 9
    「炭水化物の制限」は健康に問題ないですか?...和田…
  • 10
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中