ニュース速報
ワールド

再送-月面着陸した米企業の無人宇宙船、横倒しの状態に 通信は可能

2024年02月26日(月)06時37分

 22日に月の南極付近に着陸した米宇宙企業の無人月着陸船「ノバC」(愛称オデッセウス)が、横倒しになっているとみられることが分かった。(2024年 ロイター/インテュイティブ・マシンズ提供)

(検索コードを追加して再送します)

[23日 ロイター] - 22日に月の南極付近に着陸した米宇宙企業の無人月着陸船「ノバC」(愛称オデッセウス)が、横倒しになっているとみられることが分かった。開発会社のインテュイティブ・マシンズが明らかにした。通信は可能だという。

月面着陸の成功は、米宇宙船としては1972年の航空宇宙局(NASA)のアポロ17号以来約50年ぶりで、民間企業としては世界初だった。

インテュイティブ・マシンズは、人為的ミスによりノバCのレーザー式距離計に不具合が生じたと説明。エンジニアが着陸の数時間前に偶然その不具合を発見し、緊急修正を行ったことで、月面への衝突を回避できたことを明らかにした。

技術者によるデータ分析によると、ノバCは最終降下の直前に態勢を崩したもようだ。

同社のアルテマス最高経営責任者(CEO)はノバCについて、6本足のうちの1つが凹凸のある月面に引っかかって態勢を崩し、片方にある岩の上に乗り、横向きに静止したとみられると述べた。

ただ、全ての計器はノバCが「月の南極、マラパートAと呼ばれるクレーターの近くに位置する着陸予定地点の周辺、もしくはその地点で安定した状態にある」ことを示しているという。同CEOは「通信は可能で、オペレーターがコマンドを送っている」とも説明し、1枚目の画像データを取得するための作業をしているという。

横向きの姿勢は理想的とは言えないものの、航空宇宙局(NASA)の科学技術分野のペイロード(搭載品)6つのうち5つは、通信が可能な機体の一部に搭載されており、アルテマスCEOは「われわれにとって非常に良いことだ」と述べた。

インテュイティブ・マシンズの株価は、ノバCが横倒しになっていると発表した後、23日の時間外取引で30%急落した。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

FRB、一段の利下げ必要 ペースは緩やかに=シカゴ

ワールド

ゲーツ元議員、司法長官の指名辞退 売春疑惑で適性に

ワールド

ロシア、中距離弾でウクライナ攻撃 西側供与の長距離

ビジネス

FRBのQT継続に問題なし、準備預金残高なお「潤沢
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対する中国人と日本人の反応が違う
  • 2
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱が抜け落ちたサービスの行く末は?
  • 3
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 4
    【ヨルダン王室】生後3カ月のイマン王女、早くもサッ…
  • 5
    NewJeans生みの親ミン・ヒジン、インスタフォローをす…
  • 6
    元幼稚園教諭の女性兵士がロシアの巡航ミサイル「Kh-…
  • 7
    ウクライナ軍、ロシア領内の兵器庫攻撃に「ATACMSを…
  • 8
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 9
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 10
    若者を追い込む少子化社会、日本・韓国で強まる閉塞感
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査を受けたら...衝撃的な結果に「謎が解けた」
  • 3
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り捨てる」しかない理由
  • 4
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    アインシュタイン理論にズレ? 宇宙膨張が示す新たな…
  • 7
    沖縄ではマーガリンを「バター」と呼び、味噌汁はも…
  • 8
    クルスク州の戦場はロシア兵の「肉挽き機」に...ロシ…
  • 9
    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…
  • 10
    中国富裕層の日本移住が増える訳......日本の医療制…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大きな身体を「丸呑み」する衝撃シーンの撮影に成功
  • 4
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 5
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 6
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 7
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 8
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 9
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
  • 10
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラ…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中