エクイノールのNY州沖風力発電施設、米内務長官が建設中止命令

4月16日、バーガム米内務長官は、ノルウェー石油大手エクイノールが東部ニューヨーク州沖合で進めていた大規模風力発電施設の建設中止を命令した。ノルウェーで昨年3月撮影(2025年 ロイター/Lisi Niesner)
[16日 ロイター] - バーガム米内務長官は16日、ノルウェー石油大手エクイノールが東部ニューヨーク州沖合で進めていた大規模風力発電施設の建設中止を命令した。バイデン前政権が十分な環境影響分析をせずに事業を認可したことを示す情報があると主張している。
命令は、トランプ大統領が就任初日に洋上風力発電事業の認可と事業区域リースの再検討を指示したことに基づいている。バーガム氏はXへの投稿で今後この情報を精査するとしながらも、具体的な問題点を明らかにしていない。
バイデン前政権による送電網の脱炭素化と気候変動対策の下で手厚い政府支援を受けてきたエクイノールと米洋上風力発電業界にとって、この突然の中止命令は大きな痛手になる。
エクイノールの広報担当者は、内務省傘下の海洋エネルギー管理局(BOEM)から作業中止命令を受けたと認めた上で「われわれはBOEMおよび内務省に直接掛け合い、当局から得た認可について何が問題かの理解に努める。さらに事態を把握するまで、どのような影響が生じるかについてはコメントしない」と述べた。
エクイノールの事業は2023年11月に認可され、昨年施設の建設を開始。事業区域はニューヨーク州ロングアイランドの南約22キロの沖合で、27年に商業運転を開始する予定になっていた。
ニューヨーク州のホークル知事は、この事業はトランプ氏が見直し指示を出す前に連邦政府が完全に認可手続きを終えていた案件で、超党派で取り組むべき施策だと反発している。知事として雇用や安価な電気料金と州経済の未来を守り抜くため、あらゆる手段で対抗すると訴えた。