企業の資金需要DIはプラス8、米関税発表も落ち着いた動き=日銀

日銀が21日に発表した「主要銀行貸出動向アンケート調査」(四半期ごと公表)の4月調査は、企業向けの資金需要が「増加」したとの回答から「減少」を指し引いた指数(DI)がプラス8となり、2020年10月調査以来の高水準だった前回1月(プラス10)から悪化した。写真は、日銀本店。2023年9月、東京で撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)
Takahiko Wada
[東京 21日 ロイター] - 日銀が21日に発表した「主要銀行貸出動向アンケート調査」(四半期ごと公表)の4月調査は、企業向けの資金需要が「増加」したとの回答から「減少」を指し引いた指数(DI)がプラス8となり、2020年10月調査以来の高水準だった前回1月(プラス10)から悪化した。調査期間中にトランプ米大統領が相互関税を発表したが、資金需要の急速な変動は見られず、落ち着いた動きとなった。
調査の回答期間は3月11日から4月10日まで、50の銀行、信用金庫が対象。
企業の規模別では、大企業向けがプラス10で前回と変わらず。中堅企業向けはマイナス3、中小企業向けはプラス4でともに前回から小幅に悪化した。
個人向けの資金需要DIはマイナス2で、前回のマイナス1から小幅に悪化。住宅ローンの資金需要はマイナス3で前回から小幅悪化した半面、消費者ローンはプラス5で前回のゼロから改善した。
今後3カ月間の資金需要DIは、企業向けがプラス4で前回から改善。個人向けはマイナス2で前回のゼロを下回った。