米投資銀行収入予想引き下げ、関税で不透明感=オッペンハイマー

オッペンハイマーは19日、関税に起因する不確実性により、米国の投資銀行業務の収入が今年増加することはもはや期待できないとの見方を示し、32%増としていた従来の予想を大幅に下方修正した。写真はジェフリーズのオフィスビル。2021年12月撮影(2025年 ロイター/Eduardo Munoz)
Niket Nishant Manya Saini
[19日 ロイター] - オッペンハイマーは19日、関税に起因する不確実性により、米国の投資銀行業務の収入が今年増加することはもはや期待できないとの見方を示し、32%増としていた従来の予想を大幅に下方修正した。
ディールメーキングを巡る不透明感を理由に、ゴールドマン・サックス、ジェフリーズ、カーライルの投資判断を引下げた。
ウォール街のアナリストの間では当初、トランプ氏のホワイトハウス復帰を受けてM&A(合併買収)活動が回復すると楽観的に見る向きが多かったが、貿易戦争の激化を受けて今では弱気姿勢に転じている。
オッペンハイマーは、投資資金があり金利も安定しているにもかかわらず、企業はM&A計画を再考せざるを得なくなっていると指摘。
オッペンハイマーのアナリスト、クリス・コトフスキ氏は「関税、財政の『デトックス』、そしてこれまでの80年にわたる貿易・安全保障の取り決めが混乱しているという現在の不確実性により、M&A活動が停滞する可能性があると懸念している」と述べた。