トランプ政策、他国より「米経済に悲劇」=仏中銀総裁

3月13日、欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのビルロワドガロー仏中銀総裁(写真)は、トランプ米政権はその政策によって他国より自国の経済に多くの損失を与えていると述べた。1月22日、ダボスで撮影(2025年 ロイター/Yves Herman)
[パリ 13日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのビルロワドガロー仏中銀総裁は13日、トランプ米政権はその政策によって他国より自国の経済に多くの損失を与えていると述べた。
ビルロワドガロー氏は、パリのドイツ大使館でドイツ連邦銀行(中央銀行)のナーゲル総裁と行った会議で、米大統領選挙後の混乱は予想されていたが、想定以上の衝撃となっていると指摘。「これは世界経済にとって衝撃だが、第一に米国経済にとって悲劇だ」と述べた。
トランプ大統領は13日、欧州連合(EU)が米国産ウイスキーへの課税措置を撤廃しなければ、EUから輸出されるワインやシャンパンなど全てのアルコール製品に200%の関税を課すと表明した。
ナーゲル氏も「現在、米政権内で起きていることは悲惨な混乱による経済政策だ」と述べた。
ただ両総裁は、経済混乱は欧州経済の活性化につながるとともに、投資目的の国際資本を誘致する機会になるとの見方を示した。