台湾鴻海、第1四半期は力強い増収見込む 第4四半期は13%減益

3月14日、 世界最大の電子機器受託生産企業である台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業が1発表した第4・四半期決算は、利益が13%減の463億3000万台湾ドル(14億1000万米ドル)だった。写真は同社のロゴ。台北で2024年10月撮影(2025年 ロイター/Ann Wang)
Wen-Yee Lee Yimou Lee
[台北 14日 ロイター] - 世界最大の電子機器受託生産企業である台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業は14日、ハイテク企業からの堅調な需要を背景に、第1・四半期の売上高は力強い伸びになるとの見通しを示した。
トランプ米大統領の通商政策がもたらす混乱により多くの企業が見通しに慎重になっているのとは対照的だ。人工知能(AI)への旺盛な需要は続いており、今後もハードウェアの販売をさらに押し上げるとみられている。
第1・四半期は、過去5年間の平均を上回り、前年比で力強い成長が見込まれると述べた。コンシューマーエレクトロニクスとクラウド・ネットワーク製品の売上高が大きく伸びる見込みとしたが、数値的な予想は示していない。
鴻海はトランプ政権の関税引き上げに直面している中国とメキシコに主要な製造拠点を持つ。そのため、世界的な貿易摩擦の激化により見通しが不透明になっている。
劉揚偉会長は第4・四半期決算の説明会で、市場ではクラウドサービス企業からの需要は今年がピークで来年は低下するという見方があるが、そうは考えていないと述べた。
同氏はエヌビディア向けの生産を拡大するとして、AIサーバーが今年のサーバー売り上げの半分以上を占めるとの見通しを示した。
第4・四半期決算は、利益が13%減の463億3000万台湾ドル(14億1000万米ドル)だった。
LSEGがまとめたアナリスト15人による純利益予想平均の544億台湾ドルを下回った。
減益は2023年第2・四半期の0.9%減以来となる。営業外損失が主な要因だが、同社は営業外収支の内訳を明らかにしていない。
アップルやエヌビディアが主要顧客の鴻海は1月、人工知能(AI)サーバーの堅調な販売で同四半期の売上高が前年比15.2%増加し、過去最高を記録したと発表していた。