ノボノルディスク次世代肥満薬候補、2回目治験結果も期待下回る

3月10日、デンマーク製薬大手ノボノルディスクは肥満症治療薬の新薬候補「カグリセマ」について、2つ目の後期臨床試験の結果データが市場の期待を下回ったと明らかにした。写真はデンマークにある同社オフィス。2023年9月撮影(2025年 ロイター/Tom Little)
Maggie Fick Stine Jacobsen
[ロンドン/コペンハーゲン 10日 ロイター] - デンマーク製薬大手ノボノルディスクは10日、肥満症治療薬の新薬候補「カグリセマ」について、2つ目の後期臨床試験の結果データが市場の期待を下回ったと明らかにした。
昨年12月に発表した最初の後期試験の結果も市場を失望させていた。
投資家とアナリストは同社の主力肥満症薬「ウゴービ」の後継薬であるカグリセマの体重減少効果が、ウゴービと、競合薬である米イーライリリーの「マンジャロ」より高くなると期待していた。
2型糖尿病でボディマス指数(BMI)が27以上の被験者約1200人が参加した今回の試験では、68週後の体重減少率は試験を離脱した被験者も含めた場合、13.7%だった。体重減少率は治療を継続した人の間で15.7%、プラセボ(偽薬)群では3.1%だった。
ジェフリーズのアナリストらはノートで、13.7%の体重減少率は、カグリセマがマンジャロより優れていることを示すために必要だと考えた15%以上に届かなかったと指摘。その上で、今回のデータはカグリセマの販売見込みに対する期待にさらに水を差す公算が大きいと述べた。
同社アナリストは10日、カグリセマのピーク時の売上高について、アナリスト予想平均の130億ドルは楽観的過ぎるとして、72億5000万ドルにとどまるとの見通しを示した。