マスク氏、経営と公職の両立は「大変困難」 株価急落後に吐露

3月10日、第2次トランプ政権の「政府効率化省(DOGE)」を率いるイーロン・マスク氏(写真)は、最高経営責任者(CEO)を務める米電気自動車(EV)大手テスラの株価急落後にFOXビジネスのインタビューを受け、企業経営と公職との両立に苦労していると心情を吐露した。写真は米ワシントンで2月撮影(2025 ロイター/Brian Snyder)
Noel Randewich Abhirup Roy
[10日 ロイター] - 第2次トランプ政権の「政府効率化省(DOGE)」を率いるイーロン・マスク氏は10日、最高経営責任者(CEO)を務める米電気自動車(EV)大手テスラの株価急落後にFOXビジネスのインタビューを受け、企業経営と公職との両立に苦労していると心情を吐露した。
マスク氏は複数の企業経営を掛け持ちし、宇宙企業スペースXや、SNSのX(旧ツイッター)、人工知能(AI)新興企業xAIも手がける。
投資家の間では、DOGEとの兼職が企業経営で采配を振るう妨げになっているとの懸念が広がっている。政府職員の大量リストラを巡って全米で抗議が起こり、マスク氏の政治的発言は欧州販売に打撃となっている。
番組では第1次政権で国家経済会議委員長を務めたラリー・クドロー氏が仕事の負担を尋ね、マスク氏はため息をつきながら「大変な困難が伴う」と答えた。
テスラ株は同日、15%急落して222.15ドルを付け、トランプ氏が再選された選挙後の急騰は全て消された形だ。時価総額は1300億ドルも吹き飛んだ。ハイテク株主体のナスダック総合指数はトランプ政権の高関税政策による景気後退懸念も重なり、4%値を下げた。