米自動車関税、プラチナ・パラジウム需要に打撃も=アナリスト
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2月28日、トランプ米大統領が提案している米国へ輸入される自動車に対する関税が自動車販売に打撃となれば、プラチナとパラジウムの需要が減少する可能性がある。一部のアナリストはこうした見解を示している。2021年8月、ニュージャージー州の港湾で撮影(2025年 ロイター/Andrew Kelly)
[28日 ロイター] - トランプ米大統領が提案している米国へ輸入される自動車に対する関税が自動車販売に打撃となれば、プラチナとパラジウムの需要が減少する可能性がある。一部のアナリストはこうした見解を示している。
トランプ大統領は2月、米国が輸入する自動車に対して早ければ4月2日にも関税を課す方針を打ち出した。これにより米国への輸入車が割高になり、自動車需要が落ち込む可能性がある。影響はガソリン車、ディーゼル車、ハイブリッド車の排気システムに使用される白金族(プラチナ、パラジウム、ロジウム)に及ぶと予想されている。
OANDAが運営するサイト「マーケットパルス」のアナリスト、ザイン・バウダ氏は、米国への輸入車に関税が適用された場合、世界のプラチナ需要は1%(約10万2000オンス)、パラジウム需要は4%(36万4000オンス)それぞれ減少すると予想している。自動車部門は世界のプラチナ需要の約40%、パラジウム取引量の約80%を占めている。
一方、コンサルタント会社メタル・フォーカスの白金族調査部門ディレクター、ウィルマ・スワーツ氏は、関税の影響で米国の自動車販売台数が100万台減少し、そのうち90%が内燃エンジン車とハイブリッド車だった場合、今年の白金族需要は15万オンス程度減るとの見通しを示した。
モーニングスターの米国自動車株式ストラテジスト、デービッド・ホイストン氏は「米国の消費者は値上げを好まないため、価格に関税分が上乗せされた自動車の購入を躊躇するだろう」と述べた。