日本郵便がトナミHDにTOB 1株1万0200円、賛同で非公開化
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2月26日、日本郵政は同社子会社の日本郵便がトナミホールディングスの株式公開買い付け(TOB)を27日から開始すると発表した。写真は日本郵便のロゴ。2017年1月、都内で撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
Kentaro Okasaka
[東京 26日 ロイター] - 日本郵政は26日、子会社の日本郵便がトナミホールディングスの株式公開買い付け(TOB)を27日から開始すると発表した。1株1万0200円(26日終値は5870円)で4月10日まで買い付ける。買収後は非公開化する。買付代金は925億6100万円。
完全子会社化後は社名を「JPトナミグループ」とする予定。トナミHDも26日、取締役会で賛同意見の表明を決議したと発表した。トナミHDの経営陣は引き続き経営に当たる予定。同社経営陣との合意に基づいたMBO(経営陣が参加する買収)としている。
日本郵政側は26日付で、トナミHD経営陣や創業家代表らと所有株式の買い付けへの応募に合意する覚書を締結。また、同社の筆頭株主の明治安田生命保険や東京海上日動火災保険など株主5社と公開買い付けに応募する契約書をそれぞれ締結した。
物流業界を取り巻く厳しい事業環境の中、企業価値の向上策を検討していたトナミHDが、日本郵便の保有する顧客・物流ネットワークを含む豊富な経営資源や戦略的方向性が自社と合致していると判断したという。