日経平均は続落、米景気不透明感を嫌気 エヌビディア決算先取りも

2月26日、東京株式市場で日経平均は、前営業日比95円42銭安の3万8142円37銭と続落して取引を終えた。写真は2022年6月、都内の株価ボードで撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)
[東京 26日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比95円42銭安の3万8142円37銭と続落して取引を終えた。米国市場で消費者信頼感指数が低下したことで景気を巡る不透明感が高まり株安となったことが嫌気された。一方、ドル/円の円高一服や、米半導体大手エヌビディアの決算を日本時間のあすに控えて先取りするような動きもみられ、午後には下げ渋った。
日経平均は94円安で寄り付いた後も徐々に下げ幅を拡大し、一時495円安の3万7742円76銭に下落した。心理的節目3万8000円を割り込んだのは昨年12月2日以来約2カ月半ぶり。米国市場で半導体株が下落する中、国内の関連株が弱かった。とりわけ、トランプ米政権による対中半導体規制が懸念された東京エレクトロンの下げがきつかった。
朝方にはドル/円の円高基調が輸出株の上値を抑えたほか、金利が低下する中、銀行や保険も弱かった。原油安は鉱業や石油・石炭製品で嫌気された。食料品や医薬品といったディフェンシブ株は物色されており、リスク回避的な地合いが意識された。
市場では「米インフレ次第の面はあるが、景気減速なら利下げ継続への思惑が高まる。米国の構造的な人手不足は短期間では解消されず、過度に悲観する必要はないだろう」(しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹シニアファンド・マネージャー)との見方があった。
午後には、日経平均は下げ渋った。ドル/円が149円半ばに持ち直す動きとなって円高が一服し、セクター別の輸送用機器などはプラスに転じた。米エヌビディアの決算発表を日本時間のあす早朝に控える中、良好な内容を先取りするような動きもみられ、関連株と目されるアドバンテストは朝安後にプラスに転換した。
エヌビディア株は2月に入って上昇基調にあったことから決算では出尽くしが警戒されたが、この数日は調整基調がみられており「上値余地が生じた。良好な内容なら、素直な市場反応が期待できるのではないか」(国内証券のアナリスト)との見方が聞かれた。
TOPIXは0.3%安の2716.4ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は0.31%安の1398.18ポイントだった。プライム市場の売買代金は4兆5360億0900万円だった。東証33業種では、値上がりは不動産や食料品、海運など17業種、値下がりは石油・石炭製品や銀行、卸売など15業種、変わらずは1業種だった。
業績・配当予想の上方修正や株主優待を発表したJPホールディングスは一時ストップ高をつけた。フジクラやファーストリテイリングは堅調だった。一方、近く株式の売り出しを決める方向で最終調整していると一部で報じられたゆうちょ銀行は軟調、ディスコやソフトバンクグループはさえなかった。新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.72%安の668.74ポイントと5日続落した。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが619銘柄(37%)、値下がりは948銘柄(57%)、変わらずは73銘柄(4%)だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 38142.37 -95.42 38143. 37,742
68 .76─38
,175.2
4
TOPIX 2716.40 -8.3 2718.0 2,692.
1 24─2,7
19.57
プライム指数 1398.18 -4.28 1399.0 1,385.
1 81─1,3
99.75
スタンダード指数 1280.83 -8.12 1287.9 1,276.
10─1,2
88.77
グロース指数 857.99 -5.58 863.59 851.03
─866.6
9
グロース250指 668.74 -4.82 673.69 662.73
数 ─676.2
3
東証出来高(万株 185791 東証売買代金( 45360.
) 億円) 09