見通し実現していけば「一段のギアシフト」、物価上振れに警戒感=高田日銀委員
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2月19日、日銀の高田創審議委員は、堅調な設備投資や賃上げ、価格転嫁の継続といった前向きな企業行動の持続性が引き続き確認され、見通しが実現していけば「一段のギアシフトを進める局面だ」と述べ、利上げを継続していく姿勢を示した。写真は日銀本店。都内で昨年3月撮影(2025 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
Takahiko Wada
[東京 19日 ロイター] - 日銀の高田創審議委員は19日、堅調な設備投資や賃上げ、価格転嫁の継続といった前向きな企業行動の持続性が引き続き確認され、見通しが実現していけば「一段のギアシフトを進める局面だ」と述べ、利上げを継続していく姿勢を示した。今年の春季労使交渉(春闘)での高めのベアの実現や米国経済の堅調さに言及し、物価の上振れリスクに留意する必要があると述べた。
宮城県金融経済懇談会であいさつした。高田委員は、金融緩和度合いの調整に当たっては価格転嫁や賃上げが中小・地方企業に広がるかといった視点も重要だと述べた。米国経済を巡る不確実性が残り、中立金利の把握が困難なもとでは「政策金利引き上げの経済・物価・金融情勢への影響を検証しながら対応するといった慎重さが求められる」とも話した。
一方で、賃金と物価の好循環が強まる中、特に新年度に向けて国内要因によるインフレ圧力もあるもとで、米国経済が再び回復に向かう確度の高まりによって「為替を中心とする市場変動を背景に、物価が上振れる可能性もある」と指摘。不動産も含む資産価格の上昇で投資家の期待も高まっているとし、段階的な利上げで、過度な緩和継続期待が醸成され、物価上振れリスクや金融の過熱リスクが顕在化しないようにすべきだと述べた。
高田委員は米国経済の堅調さを強調した。1月にかけて米国経済の堅調さが改めて確認され、「日米の金融政策スタンスの違いも縮小した」と指摘。「市場の大きな変動リスクが後退した、すなわち、日本銀行の政策の自由度が増した」と述べた。米国経済は「ソフトランディングよりむしろ早期の再加速の可能性が高まっている」とし、「米国中心に海外経済が上振れた場合には、(国内経済の)回復のモメンタムが強まる可能性もある」と話した。
中立金利については「推定は困難だ」と述べ、「中央銀行が一定の中立金利の水準を示すことは、市場でフォワード・ガイダンスのように捉えられる可能性もあり、政策の柔軟性の観点からも課題がある」と指摘した。
<物価上振れに警戒感>
春闘について、高田委員は「ベアも昨年に続くしっかりとした水準を期待している」と述べた。今年のベアを受けて、先行きも賃金と物価の好循環が強まり「長年、安定的な達成を果たせなかった物価安定目標の実現に近づいていく」との見通しを示した。
高田委員は、高めの物価上昇率が3年続く中で、賃金や物価は上がらないものと考える規範(ノルム)の転換が進んでいることもあり「従前より価格転嫁が進みやすい状況」だとし、米国経済の上振れに伴う「米国金利上昇・為替円安進展といった市場変動を背景に、今年の大幅なベアの実現も加わって物価が上振れるリスクに留意する必要がある」と述べた。特に、米国で新政権が発足してまだ日が浅い中で「政策への期待で市場が大きく変動する可能性も注視しておきたい」と語った。
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