プーチン氏への「弱腰」けん制へ、仏大統領 トランプ氏との会談で
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マクロン仏大統領(写真)は20日、来週24日に米ワシントンで予定するトランプ大統領との会談で、ロシアのプーチン大統領に対し弱腰になれば中国やイランへの対応が難しくなるという考えを明確にしたいと述べた。19日撮影(2025年 ロイター/Stephanie Lecocq)
[パリ 20日 ロイター] - マクロン仏大統領は20日、来週24日に米ワシントンで予定するトランプ大統領との会談で、ロシアのプーチン大統領に対し弱腰になれば中国やイランへの対応が難しくなるという考えを明確にしたいと述べた。
マクロン大統領はソーシャルメディアで行われた質疑応答で、米国の利益は欧州の同盟国と合致しており、「プーチン大統領の前で弱気になってはならない。弱気になることはあなたの本質ではなく、利益にもならない」と、トランプ氏に伝えると述べた。
プーチン大統領に弱みを見せ、ウクライナでの紛争終結を巡り不利な条件での合意に至れば、中国への対応やイランの核開発抑制においてトランプ大統領の信頼性も低下すると指摘。中国に対し、台湾について戦略的なシグナルを送ることにもなりかねないという認識も示した。
トランプ大統領がどのような行動を取るのかプーチン大統領には分からないとし、「トランプ氏は取引をするために不確実性を引き起こす。トランプ氏がプーチン氏に対し不確実性を生み出すのは良いことだ」と述べた。
また、ウクライナのゼレンスキー大統領は「正当な」指導者であり、プーチン大統領とは異なり、自由な選挙プロセスを通じて大統領に選ばれたと述べた。
トランプ大統領は19日、ゼレンスキー大統領を「選挙なき独裁者」と糾弾し、「迅速に行動しなければ、国は残らないだろう」とソーシャルメディアに投稿した。