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洋上風力関連株が軒並み下落、トランプ氏の土地貸与停止命令で

2025年01月22日(水)09時30分

Stine Jacobsen

[コペンハーゲン 21日 ロイター] - 21日の株式市場で、欧州の風力発電関連株が軒並み下落した。トランプ米大統領が就任初日の20日、洋上風力発電事業向けに連邦政府管理の土地貸与を停止する大統領令に署名したためだ。

洋上風力発電業界は、二酸化炭素(CO2)排出量削減の取り組みで多くの国から期待された重要な役割を十分に果たせていない。コスト増大や供給制約の問題、なかなか計画が進まないことなどが業界に痛手となり、プロジェクトの中止や延期が相次いでいる。

それでもバイデン前政権はグリーン投資促進政策を通じて洋上風力発電に支援の手を差し伸べてきたが、トランプ氏はこうした方針を一変させた。

この日最も下げきつかったのはデンマークのオーステッドで株価は17%下落。完成すれば米国最大の洋上風力発電施設になると予想されている「サンライズ・ウインド」プロジェクトのコスト増大と計画の遅れが主な理由だった。

アナリストの1人は「オーステッドは現在米国で価値のなくなっている幾つかの資産を保有している。トランプ氏のせいで何も建設されない場合でも、売却もリース利用もできない」と指摘した。

その他の銘柄ではポルトガルのEDPレノバベイスが約1.6%、ドイツのRWEが約0.5%、ノルウェーのエクイノールが2.2%、風力タービン製造のベスタスが3%弱それぞれ値下がりした。

イタリアのプリズミアンは21日、洋上風力発電施設向けのケーブルを製造する米国工場の建設計画を取りやめると発表。前日過去最高値を更新したばかりの同社株価は一転して1%前後下落した。

ロイター
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