日米豪印が外相会合、トランプ政権発足直後に中国けん制
1月21日、日本、米国、オーストラリア、インドの4カ国の協力枠組み「クアッド」は、トランプ大統領の就任後初となる閣僚会合を開催し、自由で開かれたインド太平洋にコミットする方針を確認した。米首都ワシントンで撮影(2024年 ロイター/Elizabeth Frantz)
David Brunnstrom Simon Lewis Alasdair Pal
[ワシントン 21日 ロイター] - 日本、米国、オーストラリア、インドの4カ国の協力枠組み「クアッド」は21日、トランプ大統領の就任後初となる閣僚会合を開催し、自由で開かれたインド太平洋にコミットする方針を確認した。
外相が共同声明で、武力や強制で現状を変えようとするいかなる一方的な動きにも反対する考えを示した。
また、インドが主催する次回の首脳会議に備えるため、当局者が定期的に会合を開くことも明らかにした。
4カ国は中国の勢力拡大に対する懸念を共有しており、会談は2期目のトランプ政権にとって中国への対応が最優先事項であることを示すために計画されたとみられている。
ルビオ米国務長官は会談に先立ち、「米国と米国民にとって重要な事柄について」協力することの重要性を強調すると述べていた。
会議後にインドのジャイシャンカル外相はメッセージアプリのXに「トランプ政権発足から数時間でクアッド(外相会議)が開催されたことは意義深い。外交政策における優先順位を強調するものだ」と投稿した。
共同声明は「法の支配、民主主義的価値観、主権、領土保全が維持・擁護される自由で開かれたインド太平洋を強化するという共通の決意」を改めて表明。
また「力や威圧によって現状変更を試みるいかなる一方的な行動にも強く反対する」と強調した。
日本政府は声明で、東シナ海や南シナ海におけるそうした試みも含まれるとした。岩屋毅外相は北朝鮮の核・ミサイル開発について懸念を表明するとともに、拉致問題の解決に向けた協力を求めた。
ルビオ氏は3カ国との個別会談も行った。
オーストラリアのウォン外相は記者会見で、豪米英の安全保障の枠組み「AUKUS(オーカス)」についてルビオ氏と「非常に前向きな協議」を行ったと述べた。