サウジ予想成長率引き下げ、減産幅縮小の延期で=IMF

国際通貨基金(IMF)は17日公表した最新見通しで、サウジアラビアの今年の予想成長率を3.3%、2024年見込みを1.4%に引き下げた。写真は、サウジアラビア国旗と株価、石油ポンプのコラージュ。2023年10月、サラエボで撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
[アブダビ 17日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)は17日公表した最新見通しで、サウジアラビアの今年の予想成長率を3.3%、2024年見込みを1.4%に引き下げた。
昨年10月時点ではそれぞれ4.6%と1.5%としていた。
これに伴って中東・中央アジア地域の今年の予想成長率は10月の3.9%から3.6%に下方修正された。
IMFは「中東・中央アジアの成長は上向くが、10月の想定ほどではない。これは主にサウジの予想成長率が1.3ポイント引き下げられたためだ」と述べ、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国でつくる「OPECプラス」の減産幅縮小の開始先送りが背景にあると説明した。
大半の市場関係者も当初、今年のサウジの成長率は石油増産に伴って、急加速すると想定。昨年10月のロイター調査では、今年の成長率は4.4%と予想されていた。
しかし昨年12月、原油需要低迷などを受け、サウジを含むOPECプラスが減産幅縮小時期を4月まで延期すると決定した。
IMFは現在、今年のエネルギー商品価格についても昨年10月時点より2.6%低い水準を想定している。