独VW労使、賃金と雇用保障巡りなお平行線 交渉継続

12月19日、独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)と労働組合の間で行われている工場閉鎖と賃下げを巡る交渉は続く見通しだ。事情に詳しい関係筋2人が明らかにした。写真はハノーバーで17日撮影(2024年 ロイター/Fabian Bimmer)
Christina Amann
[ハノーバー(ドイツ) 19日 ロイター] - 独最大の産別労組IGメタルは19日声明を発表し、独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)が賃金と雇用保障に関する重要な決定を遅らせていると非難した。双方の間には主要分野で依然溝があり、交渉が決裂する可能性もあると説明した。
一方、VWは、協議は複雑だとし、組合の批判についてはコメントを控えた。
両者の声明は、国内工場でのストライキを回避するため約60時間におよぶ協議の後に出された。交渉は20日にずれ込むという。
IGメタルは声明で「交渉は中止されていないが、会社側にはできるだけ早期に明確な回答を示すことを期待している」と述べた。
クリスマス前の合意が期待される中、交渉は16日から続けられている。過去1カ月間で既に2回のストライキを行っている組合側は、年明けの大規模ストを警告している。
一方、ブルームバーグはVWと労組が国内工場を閉鎖することなくブランドを再構築することで合意に近づいていると報じている。