気候変動の影響注視しつつ2%インフレ目標維持したい=日銀総裁
日銀の植田和男総裁は9日、スイスのバーゼルで国際決済銀行(BIS)などが主催した気候変動関連の会合に出席し、気候変動が将来の物価動向に長期的なショックを与えるとしても、日銀は2%のインフレ目標を維持したいと述べた。写真は10月、ワシントンで撮影(2024年 ロイター/Kaylee Greenlee Beal)
Leika Kihara
[東京 9日 ロイター] - 日銀の植田和男総裁は9日、スイスのバーゼルで国際決済銀行(BIS)などが主催した気候変動関連の会合に出席し、気候変動が将来の物価動向に長期的なショックを与えるとしても、日銀は2%のインフレ目標を維持したいと述べた。
植田総裁は、気候変動が経済に与える影響や、政府の脱炭素化促進策がインフレ期待に与える影響について、日銀は注視していくと発言。
インフレ期待への影響は心配だとしつつも、気候変動によるショックが起きても「インフレ目標は現在の水準を維持したい」と述べた。
植田氏は、日本は将来的に炭素税を導入する可能性が高く、それがインフレ期待に影響を与える可能性があると指摘した。
また、脱炭素化社会への転換を促すための政府補助金も短期的にはインフレ圧力を生むかもしれないが、基調的なインフレ率は現在まだ2%を下回っているため、日本は「当面はそのようなインフレ圧力に対応できる」と語った。