独2月CPI改定値、前年比+2.6%へ減速 ECB緩和後押し

ドイツ連邦統計庁が14日発表した2月の消費者物価指数(CPI)改定値は、欧州連合(EU)基準(HICP)で前年比2.6%上昇し、速報値の2.8%から下方修正された。ライプチヒで2024年撮影。(2025年 ロイター/Annegret Hilse/File Photo)
Maria Martinez
[ベルリン 14日 ロイター] - ドイツ連邦統計庁が14日発表した2月の消費者物価指数(CPI)改定値は、欧州連合(EU)基準(HICP)で前年比2.6%上昇し、速報値の2.8%から下方修正された。
伸び率は1月の2.8%から縮小した。欧州中央銀行(ECB)によるさらなる金融緩和を後押しすることになる。
2月は食品価格の上昇が加速し、サービス価格も平均を上回る伸びとなった。対照的にエネルギー価格はインフレ率を押し下げた。
前月比の上昇率も速報値の0.6%から0.5%へ小幅に下方修正された。統計局は下方修正した理由については言及しなかった。
ハンブルク商業銀行のチーフエコノミスト、サイラス・デラルビア氏は「これはECBにとって良いニュースだが、注意が必要だ」と述べた。
同氏はインフレ率が比較的低い水準にとどまったのは、製品価格の上昇が平均以下だったためと分析した。しかし貿易戦争が激化し、欧州連合(EU)が米国と中国の製品に高い関税を課した場合、製品価格の伸びが加速する可能性があると指摘した。
パンテオン・マクロエコノミクスは、ドイツのインフレ率が鈍化したことを受けて、2月のユーロ圏のインフレ率は2.3%に低下したとの推計を明らかにした。ユーロ圏の消費者物価指数改定値は19日に発表される。