伊ウニクレディトの独コメルツ銀株取得、ECBが予想通り承認

イタリアの大手銀ウニクレディトは14日、独コメルツ銀行の株式最大29.9%を取得することについて、欧州中央銀行(ECB)から承認を得たと発表した。ローマで2024年撮影。(2025年 ロイター/Yara Nardi/File Photo)
Valentina Za Tom Sims
[ミラノ 14日 ロイター] - イタリアの大手銀ウニクレディトは14日、独コメルツ銀行の株式最大29.9%を取得することについて、欧州中央銀行(ECB)から承認を得たと発表した。買収を目指すかどうかの決定は来年にずれ込む可能性があるとした。
ウニクレディトの強固なバランスシートなどから、ECBの承認は予想されていた。
ウニクレディトによるコメルツ銀買収計画はドイツ国内で反発を招いており、ウニクレディトは発表文で「発足するドイツ新政権との建設的な対話を開始する機会を待ちたい」とした。
また「さらなるステップとそれに関連するスケジュールを決定する要因はなお多い」とし、「統合の可能性を進めるか否かを決定する当初のスケジュールは2025年末を大幅に過ぎる可能性が出てきた」と説明している。
ウニクレディトのアンドレア・オーセル最高経営責任者(CEO)は、全てのステークホルダー(利害関係者)が支持する場合にのみ、完全買収を検討すると繰り返し述べている。
コメルツ銀は、ECBの決定を把握しているとしつつ、単なる株主としてのウニクレディトの立場は変わらないと表明。「われわれは利益ある成長と価値の向上を目指す戦略に自信を持っており、その成功に注力している」とした。