英シェル、第3四半期利益は予想上回る 精製低迷もLNG販売増
10月31日、英石油大手シェルが発表した第3・四半期決算は利益が60億ドルとなり、前年同期比で3%減少したものの、アナリスト予想の53億6000万ドルを上回った。サウス・イースト・ロンドンで2023年2月撮影(2024年 ロイター/May James)
Ron Bousso
[ロンドン 31日 ロイター] - 英石油大手シェルが31日発表した第3・四半期決算は利益が60億ドルとなり、前年同期比で3%減少したものの、アナリスト予想の53億6000万ドルを上回った。石油精製とトレーディングが低迷した一方、液化天然ガス(LNG)販売が増加した。
世界の精製マージンは、経済活動の低迷とアジアとアフリカにおけるいくつかの新しい製油所の立ち上げを受け、ここ数カ月で急激に低下。また、原油価格は同四半期に17%下落した。
同社は今後3カ月間でさらに35億ドルの自社株買いを実施すると発表。これまでの四半期と同じ水準だ。配当金は1株当たり34セントで変更はない。
LNG販売量は前四半期の1640万トンから1700万トンとなり、同部門の調整後利益を第3・四半期に4%押し上げた。
石油・ガス生産部門の利益は5%増加。生産量が2%拡大した。
好調な上流部門とLNG部門は、57%の減益となった精製・化学部門の影響を相殺した。石油トレーディングも低調だったという。