情報BOX:パウエル米FRB議長の会見要旨
米連邦準備理事会(FRB)は4月30日─5月1日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を5.25─5.50%に据え置いた。3月撮影(2024年 ロイター/Elizabeth Frantz)
[1日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は4月30日─5月1日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を5.25─5.50%に据え置いた。同時に、このところの予想外に強いインフレ指標に警戒感を示し、経済の均衡化に向けた動きが停滞している可能性を示唆した。
パウエルFRB議長がFOMC後に行った会見の内容は以下の通り。
*雇用とインフレ目標達成に向け、経済は大きく進展している
*インフレ率は過去1年で鎮静化したが、依然として高水準
*インフレ鎮静化にさらなる進展の保証はない
*インフレの継続的な進展は保証されておらず、先行きは不透明
*雇用とインフレ目標達成に向けたリスクは「過去1年間でバランスが改善した」
*ただ、インフレ目標に向けた進展は見られない
*インフレリスクに細心の注意を払う
*民間最終消費支出は昨年後半と同様、堅調に推移
*これは需要にとって重要なシグナルとなる
*労働市場は引き続き相対的にタイト
*名目賃金の伸びはこの1年で緩やかになった
*労働需要は依然として供給を上回っている
*年初来発表されたインフレ率データは予想より高かったが、長期的なインフレ期待は依然として固定されている
*目標達成に向けたリスクバランスは改善した
*経済見通しは不透明
*インフレ率が2%に戻るとの確信が強まるまで利下げは適切でないだろう
*今年のインフレ指標は、これまでのところそうした確信を与えていない
*より大きな自信を得るには予想よりも時間がかかりそうだ
*金融緩和が早すぎても遅すぎても、多すぎても少なすぎても、どちらもリスクがある
*現在の政策はリスクや不確実性に対処するのに適している
*われわれは会合ごとに意思決定をしていく
*2%のインフレ目標に引き続きコミットしている
*政策金利は制約的
*インフレ率を2%に戻すために、長期的には政策は十分に制約的だと考えている
*適切である限り、制約的な政策スタンスを維持すると確約
*次の政策変更が利上げになる可能性は低い
*どれだけ長く制約的な政策を続けるかに焦点を当てている
*利上げにはインフレ率を目標に戻すために政策が十分でないという証拠を確認する必要がある。