米ウーバー、独料理宅配フードパンダの台湾事業買収を断念

米配車大手ウーバー・テクノロジーズは、料理宅配サービスを手掛けるドイツのデリバリー・ヒーロー傘下フードパンダの台湾事業を9億5000万ドルで買収する計画を規制上の障害を理由に断念した。デリバリー・ヒーローが11日、明らかにした。写真はウーバーのロゴ。ロサンゼルスで昨年2月撮影(2025年 ロイター/Mike Blake)
[11日 ロイター] - 米配車大手ウーバー・テクノロジーズは、料理宅配サービスを手掛けるドイツのデリバリー・ヒーロー傘下フードパンダの台湾事業を9億5000万ドルで買収する計画を規制上の障害を理由に断念した。デリバリー・ヒーローが11日、明らかにした。
台湾の公平交易員会(公正取引員会)は昨年12月、競争上の懸念から、この買収を却下。同委員会はウーバーの主要ライバルであるフードパンダの買収で、台湾における市場シェアは合わせて90%に達し、ウーバーの価格引き上げの動機になりかねないと指摘した。
ウーバーは同委の決定に対して異議申し立てしない方針を示した。同社は契約解除料約2億5000万ドルを支払う必要がある。
ウーバーとデリバリー・ヒーローは昨年5月に買収を発表。ウーバーがデリバリー・ヒーローの新規発行株式3億ドル相当を取得する別の合意も含まれていた。
デリバリー・ヒーローはロイターに対し、買収計画打ち切りが株式購入契約に影響することはないと述べた。
アジアにおける料理宅配サービスはコロナ禍後の低迷から回復したものの、コスト意識の高い顧客をつなぎとめるために大幅な割引を行っているため、各社は激しい競争と薄利に苦しんでいる。