英、決済規制当局を廃止 金融監督機構改革で企業の負担軽減

英政府は11日、銀行の送金やクレジットカード会社の資金決済を監督する決済システム規制当局(PSR)を廃止し、その業務を金融行動監視機構(FCA)に移管すると発表した。ロンドンの本部で2022年撮影。(2025年 ロイター/Toby Melville/File photo)
[ロンドン 11日 ロイター] - 英政府は11日、銀行の送金やクレジットカード会社の資金決済を監督する決済システム規制当局(PSR)を廃止し、その業務を金融行動監視機構(FCA)に移管すると発表した。
英国の金融監督制度はFCA、イングランド銀行(中央銀行)の健全性監督機構(PRA)、PSRと3つ機関があり、財界からは複雑との指摘が出ていた。
英政府は、PSRの廃止によって、所管当局が一つになり、企業、特に事業拡大を目指す中小企業のコスト削減につながると説明。スターマー首相は、経済テコ入れに向けた取り組みの一環だと述べた。
リーブス財務相は、英国の規制制度は「技術革新や投資、成長を妨げるほど負担が大きい」と指摘した。
FCAのラティ最高経営責任者(CEO)は、監視当局の責任の明確化と連携の改善に向けた最近の取り組みを受けて「今こそ、より合理化された規制の枠組みを導入する時だ」とし、政府、イングランド銀行、決済部門と緊密に協力する方針を示した。